曇って、25℃。
 
　先週いただいた分厚いカタログの仕事に四苦八苦。ある歴史あるバッグメーカーのブランドとレーベルとシリーズがぐっちゃぐっちゃで、混乱をきたす。前回のライターさんも相当悩んだ模様で、果敢に抵抗したものの最後は息尽きた感がある。それを参考資料として添付されたものだから、一体代理店は何を期待しているのか。もう、文章でもなんでもない。頭がいたいなぁ。
 
　午後、人に教えていないスマホアドレスに珍しくメールが入る。高校の同級生がまた亡くなった。B型肝炎から肝硬変、肝臓がんというコース。よく聞く話だが、身近でそういう亡くなり方をした人は初めてで、あるんだなぁ。最後に会ったのはいつだったか。同級生に伝えると、近々会うつもりでいたそうで、非常に残念がっていた。自分たちのトシになると、会いたいと思ったときに会わないと、こういうことになる。先に逝ってしまった人たちには、教えられることばかりだ。
 
　それにしても、原稿書きが頭が痛い。一度書いたが気に入らず、二度書いても腑に落ちない。自分がとたんに頭が悪くなった気がしてくる。

　曇って、27℃。
 
　午後、地元の皮膚科へ。長く患っているアレルギーの薬をもらいにいく。今年の夏は汗をあまりかかなかったせいか、症状が悪化せず、薬もあまり飲まずにすんだ。そんなことを伝えると「夏を乗り切ったんですね」と、お医者の方が安堵するかのようにつぶやかれた。それ、こちらが言いたかったです。

　曇って18℃。 
 
　今年は秋の訪れが早く、すでに晩秋の気配。朝からすごく冷え込み、膝が痛い。夜、近所に買い物に出かけると、ブルゾンを着ていたのに震えるほど。なんだか子供の頃の北海道で経験した寒さである。日中は曇っていたが、月がきれいだった。もう少しの辛抱で、仕事の山を越えられる。頑張らなくちゃ。

　気持ちよく晴れて26℃。
 
　昨夜、東北沢で飲んだ酒が頭に残っていたが、こういう時は肉体労働で汗を流すに限る。で、仕事部屋のカーテンレールを付けることに。肝心のカーテンは生地に在庫がないため、到着はまだ先だが、それは気にしない。で、ツマと口喧嘩をしながらロールカーテンを外し、レールを付ける。格闘1時間。汗でシャツがぐっしょりしたが、気持ち壮快である。すっきりしたところで、シャワーを浴びて午後から仕事に取りかかる。
 
　55アイテムを掲載するカタログを作るのに、気付けば4万3千字も書いていた。首が凝り、指先が痛くてしょうがないが、グチをこぼしたところでどうなるものでもない。ということで、本日も夜なべ仕事である。あー、しんど。

　曇って23℃。蒸し暑いなぁ。
 
　月曜日までの激イソガシで体力低下。今日はゆっくり寝ていられるスケジュールなのに、いつものように7時に目が覚めてしまう。トシを取ると、寝るのが下手になるものだな。
 
　午後2時半、赤羽橋にて打ち合わせ。プリンターの調子が悪く、プリントアウトに時間がかかり、タクシーを拾って代々木まで行く。大江戸線はがらがらだった。1時間半ほど新製品のレクチャーを受ける。日本にない製品のため、当然日本語で解説したものをネットで探しても見当たらない。それでお忙しい中、なんとか時間を割いていただいたのだが、やさしく説明していただいても、こちらには途方なく難しい。が、原理は分からなくてもメリットだけは分かったので、まあ、よしとするか。
 
　タクシーで目黒に移動。事務所で今後の進め方をプロデューサー氏と協議するが、それはほんの30分ほどのことで、あとはずっと某社のECサイトのヒット数を飛躍的に増やしてコンバージョン率を上げた策について話を聞く。Googleがどんな設計を好ましいと考えているのかを予想し、仮説を立てて対策したのだが、これが見事ヒット。売上げが短期間に3倍に増えたという数字をリアルに見せてもらった。すさまじい。さすがはデジタルである。こちらはモノを扱っているわけではないから、そんな訳にはいかないけれど、羨ましくないと言えば嘘になる。
 
　その打ち合わせの最中に久しぶりに不動産広告の仕事が入るが、今まで話していた内容との落差にいたたまれない気持ちになる。体が拒否しているのが分かり、めったにやらないことだが、お断りしてしまう。

　小雨、15℃。陰気な雨だな。
 
　昨日からツマは京都へ。こちらもちょっと暇になってきたので、上野の東京国立博物館まで「運慶展」を見に行くことにする。小雨交じりの天気のせいか、行列もできておらず、んなりチケットが買って入場できた。
 
　運慶は平安時代末期から鎌倉時代にかけて活躍した仏師で、奈良の興福寺と縁が深い。今回の展覧会は、その中金堂が300年ぶりに再建されるのを記念して開かれたもの。運慶の父の康慶、息子の湛慶・康弁の作品が22体集められた。その見事なこと。素晴らしいこと。完璧な美に圧倒された。デビュー作の大日如来坐像は父親の康慶の作に似ているが、だんだん時代が下ると、芸術性が開花され、独創的で縦横無人の感じ。高野山金剛峰寺の八大童子立像がリアルで、どこかほほ笑ましい。北インドの兄弟学僧の無著菩薩立像・世親菩薩立像はミケランジェロのダビデ像と遜色がない。興福寺の四天王立像からは風と熱が感じられた。息子の康弁の天燈鬼立像・龍燈鬼立像はユーモラスで、かわいらしい。四天王に踏みつけられている邪鬼を独立させて仏前を照らす役割を与えられた鬼ということだが、まあ、人間臭い表情で、笑ってしまう。
 
　ふだんは正面からしら拝めないが、360度どこからも眺められる展示方法も素晴らしい。あとはもう少しライティングを頑張れという感じだった。それにしても、あまたの国宝の仏様と50センチの距離で対峙できたのは幸せという他ない。明日のNHK日曜美術館で放送されるそうだが、その前に行って大正解だった。
 
　帰り道、御徒町でラーメンを食べて帰るつもりが店が移転したらしく、肩透かしを喰う。が、小さなうどん屋に入ると、大当たりだった。もともと安いおつまみが充実している店で、しかもハッピーアワーということで酒が安い。揚げたて天麩羅の旨いのなんの。これでうどんが美味ければ最高なんだが、天はニ物を与えないのが残念。でも、絶対また来ようっと。
 
　9時過ぎにツマが帰宅。久しぶりに友人と長い時間一緒に過ごし、元気を充填できたもようで、そちらもよかった。

　小雨、17℃。台風が近づいているらしい。
 
　午後4時、渋谷にてカメラマンと打ち合わせ。最近の喫茶店は席が近過ぎて落ち着かないので、いろいろ探すうちにセルリアンタワー東急の1階にあるカフェを指定された。さすが一流ホテルだけあって、天井が高く、庭に面した窓が広い。駅に直結したエクセルホテル東急より数段気持ちいい。で、メニューを見るとコーヒーが1,342円。うー、高い。打ち合わせは1時間ほど。ファッションメーカー向けカタログの自主プレ企画を相談されたのだが、簡単ながらブランディングにも商品作りにも貢献するであろうアイデアを伝えると、ずいぶん感心されてしまった。決まってくれればうれしいが、さて、どうなりますやら。
 
　どうでもいいことながら、こちらの斜め前の席に小柄の女性が座っていて、サンドイッチやデザートを載せた3段のスタンドが運ばれてきた。メニューを見ると、アフタヌーンティーセットは3,682円。うーむ。値段はともかく、ボリュームがすごい。男の腹でも食べきれなさそうな感じだったが、一度も休むことなく1時間ほど食べ続け、紅茶をお代わりしてスタスタと店を後にしていった。アフタヌーンティーというと優雅な響きがあるが、その方はまるで仕事をするかのよう。見事な食べっぷりに感心させられた。
 
　金曜日なのだが、カメラマンは後にも打ち合わせがあるとかで、バスに乗って帰宅。地元に戻ると雨足が強まってきた。日曜日は衆議院選挙の投票日だが、天気予報によると台風が直撃するとのこと。珍しいこともあるものだ。それがどの党に吉と出るか、凶と出るか。 

　曇りのち、晴れ。22℃。
 
　朝のうちは雲が残っていたが、やがて晴れ間が広がった。どのよりした日が続いていたので、青空が見られただけでもうれしいし、ありがたい。午後1時過ぎ、表参道にて某社ホームページの打ち合わせ。デザイナー氏と対応についていろいろ話をしていたら、2時間も経ってしまった。一旦帰宅。伸びた髪が気になっていたので、6時に馴染の美容室に行き、髪を切ってもらう。あー、すっきり。
 
　台風一過で風は晩秋のような冷たさ。こんな日は熱燗を引っかけたいところだが、寄り道せずに帰宅。夜中まで資料を読み込む。

　雨がしとしと。16℃。 
 
　午後イチ、三越前へ。ご常連の音楽家ご夫妻が三越本店で小さなコンサートを開くというので、大雨の中、ツマと外出。到着すると、ハロウィーンイベントでかわいらしく仮装したちびっ子が多く、お菓子をもらい、家族で記念写真を撮ってもらっていた。お金がかかるなぁ。いつから日本に定着したのか、どこの広告会社が仕掛けたのかは知らないが、この手の到来物の催しは子供だけにしてもらいたい。
 
　さて、目的のミニコンサートである。演奏が始まると、100人ほどのお客さんが取り囲み、静かに耳を傾けている。クラシックのサックスは素晴らしい。今度はちゃんとしたコンサートホールに聴かないといけないな。
 
　COREDO日本橋を覗いたが、気になるもの皆無。高島屋まで行こうとしたが、雨と風がさらに強くなり、メゲて地下鉄に乗って帰宅する。2週続けての台風、鬱陶しい限りである。秋晴れはいつになったら訪れるのか。