9月4日(月) 何にもしないのに、筋肉痛になる 

 雨が降ったり止んだり、22℃。

 11時すぎ、近所のクリニックまで薬をもらいに行く。待合室で自分の先月の歩数をチェックしたら、8月は恐ろしいほど歩いていないことに気付く。まるまる1カ月で10kmにも満たない。このところ腰が痛いのは、運動不足で腰骨を支える筋肉が落ちたためだろう。案の定、帰宅すると足も痛くなる。なーんにもしないのに、筋肉痛。トシを取ると、不思議な現象が我が身に起きるものだ。

 本日提出して、あのコンセプトブックの第1稿、不調。アイデアはいいのだが、根拠を肉付けする資料集めに苦労し、原稿が進まない。あー、調子が悪い。


9月7日(木) 寝不足でいい出会いをし、ぐだぐたになる

 小雨、22℃。

 昨日は16時間休憩なしで仕事をし、久しぶりに朝4時まで仕事。酒も飲まずにベッドに倒れ込んだものの、寝つけず。それが気になって7時半目が覚める。8時半、案の定、コンセプトブックの第2稿、不調とのメール。が、ふしぎなものでアイデアがひらめき、先方が電話できない状況の3時間を使って構成を変えたストーリーをまとめて提出すると、うってかわって「これでいいと思います」と喜ばれる。馬鹿な考え、休むに似たりか。頭に新しい空気が入って、回路が動き出した感である。

 15時過ぎ、品川へ。某ホームページを依頼しているデザイナーと待ち合わせして、昔いた会社の後輩にあたるコーダーの方のお宅を訪ねる。駅から5分の、なんだか高そうなマンションで、出された湯飲みまで高そう。儲かってますなぁ。もともとグラフィックデザイナーで、20年前にwebにスイッチ。今はwebデザイナーで、映画なんかも使っている。そんな忙しい方にコーディングだけお願いするのは気が引けたが、こちらが先輩にあたるためなのか、たいそう腰が低い。言葉づかいも柔らかく、指摘が的確。同行したデザイナーも「Mさんで決まりですね」と気に入った様子だった。同じ案件を5人に見積もり依頼をしたが、下は32万円から上は200万円まで額に差があり過ぎて、訳がわからない。が、ちょうど真ん中あたりにベストな人材がいた。昔いた会社に感謝しなくては。予算より少し高かったが、いいキャストができたと思う。

 寝不足で頭があまり回らず、このままメシを食べて仕事を再開したところで能率は上がらないだろう。と自分に言い訳をして虎の子へ。ずいぶん顔を見なかった元お役人で、現在畑仕事が忙しいT氏と再会。昔話に花が咲く。以前いただいたファーベというイタリアの空豆とキュウリがいかにおいしかったかを伝えたら、ずいぶん喜ばれた。ご本人は背広・革靴と縁がなくなった生活がちょっと寂しそうな口ぶりだったが、こちらとしては毒気が抜けた現在の方が話しやすくて、和める。

 20時半だというのに、眠くてたまらず、T氏を残して店を出る。車中、眠らなかったことが奇跡のようだ。22時にバタンキュー。


9月11日(火) 演歌を聴きながら酒を飲む

 にわか雨、27℃。

 7月に依頼された某社コンセプトブックの案件、先方都合で一旦中止となったが、先々週にコンセプトを変更した上で再開。そのフルコピーを昨夜送っておいたら、プロデューサー氏から「完璧じゃないですか」と褒めてもらう。長いつきあいになるが、そんなことを言われたのは初めてである。肩に乗っていた重しが、3割ほども減った感がする。午後から別件の仕事をスタート。リライト案件なので頭は使わないが、資料不足で、ネタ探しに時間がかかってしまう。背中がパンパン、息苦しく、仕事がはかどらない。歯の被せ物が取れたので、近所の歯医者で再装着してもらい出かけると、治療の最中に寝てしまいそうになる。

 背中の張りにとうとう我慢できなくなり、7時に業務終了。こういうときは1杯飲むに限る。が、四谷荒木町を目指すも、なじみのバーBに灯がついていないではないか。気分が乗らないと8時オープンすることも多いので、駒忠というザ・昭和居酒屋で時間をつぶすことに。この手の店には学生時代や超貧乏社会人時代に通っていたが、それなりにお金が使えるようになったら、自然に足が遠のいた。が、それから35年も経っているというのに、店はなーんにも変わっていない。今どき、BGMが演歌である。お通しは切り干し大根である。どうだ、まいったかという感じ。さすがに間が持たず、8時を回った時点でお勘定してもらう。先に訪ねたバーが無事オープンしており、焼酎ロックで飲み直し。こちらも野球中継のテレビ(無音)を見ながらだから、あんまり変わらないけれど。10時前にお馴染みさんが続いてきたので、お勘定してもらう。
 少し飲み足りなかったが、これ以上飲んでは寝てしまいかねない。やけどをする前に、帰宅する。11時過ぎ、爆睡。 


9月14日(木) プレゼン成功で安堵する

 薄曇り、31℃。
 
 春に始めた某社ホームページの案件、本日やーっとプレゼンにこぎ着けた。それが午後4時からのため、朝からデザイナーとメールでやり取り。2時半に事務所入りして細部を詰める。4時からスカイプでを使って、1時間ほど会議(先方は札幌)。テキストはすべてデザインに流し込んでいるが、全体で27000字、プリントアウトすると60ページ近いので、当然オンタイムでチェックはできない。それでテキストは後でチェックしてもらうことにし、デザインの要点だけ説明していくことにする。ロゴマークのタイプフェイスについてはリクエストをいただいたが、それ以外は概ね好評。良かった。その後、デザイナー氏とロゴマークの対応について打ち合わせをして、事務所を出る。昼間は暑かったが、外に出るとシャツ1枚で寒いくらい。今年は秋が来るのが早い。
 
 帰宅して、明日提出予定の原稿書き。夜中までかかったが、終わらせることができなかった。疲れ過ぎて根気が続かないや。


9月26日(火) 同僚が旅立った 

 晴れて、28℃。

 ひねもす、原稿書き。慌ただしいだけですわ。夜7時、大昔に勤めていた会社の先輩がカメラマンのトクさんが亡くなったと知らせてきた。2年前にがんを患っていることを知っていたので、とうとうかと思った。トクさんは本名、徳川慶朝という。慶喜さんのひ孫である。その遺伝子を受け継いだのか大学時代からカメラが好きで、おじさんの高松宮が友人だった本田宗一郎を紹介し、その娘婿がやっていた広告制作会社の写真部に就職した。年齢は8つ上で、当時は33、34歳か。カメラの腕はそれほどではなく、プレスキット撮影が主な仕事を任されていた。一度だけスタジオで撮影に立ち会ったことがあるのだが、撮影そのものより、食事にやたら高いものを注文することが記憶に残っている。
 
 奥さんが細川家で、ご本人が徳川家。すごくお金持ちなのかと思っていたら、GHQに財産をみんな持っていかれたので、実家はずいぶん貧乏だったらしい。でも、窮屈なお殿様暮らしよりはマシだと言っていた。だれの悪口もいわず、文句も言わず、社員の皆から慕われていた。くだらないことを言っては、ハハハと高笑いをする。あんな笑い方をする人は、テレビドラマの水戸黄門とトクさんしか知らない。
 
 いろいろあって奥さんと別れ、ご本人もカメラマンを辞めた。水戸に住まいを移し、「将軍珈琲」をやっているのも聞いていて、悠々自適だと思っていたが、2年前にOB会ではがきではあったが大病を患っていたことを知る。残念だけど、苦しみからは解放されたことだろう。トクさんのことだからこの世に未練はないはずで、雲の上で「ハハハ」と笑っていることだろう。お世話になりました。 合掌。


9月29日(木) うれしい打ち合わせをする 

 曇って、25℃。

 午後イチ。目黒のプロダクションのプロデューサーから電話があり、「至急打ち合わせをしたい」とのこと。予定がなかったので、急ぎ代々木へ向かう。こういうときは嫌な話を聞くことが多いのだが、今日はそうではなく、先だってプレゼンしたパンフレットのコピーが反響を呼んでいて、先行して社内の企画書に使ったので了承してほしいとのことだった。担当レベルだと心もとないが、言ってくれたのが常務で、ちょっとうれしかった。「外部の人がここまで書けるとは想定外だった。すごいなぁ」と言っていたそうで、悪い気がしない。まあ、感謝の気持ちはお金で表してほしいものだけど。その他、いろいろ、本当にいろいろ話して2時間もドトールで過ごすことに。くたびれた。

 新宿の本屋で1時間過ごしてから、気分が良かったので虎の子へ。小雨まじりで運気が悪いのか、お客さんがいなかった。「今週はヒマ。ドヒマ」とのこと。うーん。くだらない話をして2時間過ごして帰宅。早い時間から飲んだもので、11時には寝てしまったもよう。