3月3日(金) 還暦パーティに顔を出す 

 快晴、16℃。暖かくてよろしい。
  
 そろそろ花粉の季節。最近は外出することが少ないのだけど、室内にも侵入するらしく、目はシバシバし、鼻水はズルズル、頭もじんわり痛い。昨年9月にアレルギーの本格的な検査をしてもらったときに花粉症の反応があると医者に言われたせいもあって、いつもの年より体調変化に敏感になっているのかもしれない。

 夕方まで仕事の資料を読み散らかし、PR誌の原稿の手直しなどをダラダラ。本日虎の子は大常連Yさんの貸し切り還暦パーティ。店のツートップのお1人で、大恩人だけに、こちらも顔を出さなくては義理が立たない。ただ、長時間の酒はつらいので、8時半に顔を出すことにした。Yさんのお人柄のせいで、すでに店内は超満杯。9時を回ったあたりで、ご本人がここ1カ月半で習って稽古をしたというサックスを演奏。喝采を浴びる。ときどき音が飛んでしまうところはご愛嬌だが、クラシックのサックス奏者であるOさんがアドバイスすると見事修正されて、今度は皆さんからため息が出た。続いて奥さんのI子さんのピアノ伴奏でOさんが2曲披露、当たり前だが超うまい。さすがである。生ガキのほか、Nさんからはキャビア(パスタと和えました)、Hさんからは高級いちごの差し入れ、Sさんからシャンパンの差し入れなどもあり、料理は超ゴージャス。皆さんからのカンパでプレゼントした赤いマフラーも気に入っていただけたようで、ご本人は最後まで満面の笑顔がだった。

 Oさんとお会いしたのは本日が初めてだったのだが、ジャズとクラシックのサックスの演奏の違いとか、金管楽器はもともと直管だったが、あまり長くなりすぎるので曲げるようになったとか、分かりやすく説明していただき、ちょっと感激。今日はそれ以上の話はできなかったが、次に会ったときの楽しみができた。
 
 冷たい酒ばかりを飲んだせいか、花粉症のせいか、暖房を切っていたせいか分からないが、途中から背中がゾクゾク。仙台から上京し、パーティにも寄ってくれたT君が下北沢で飲んでいたのだが、週末は原稿書きの予定が入っている。今日のところは無理をせず、12時ごろ店を出る。馴染みのバーの灯がチラッと見えたが、我慢我慢。 


3月7日(火) 風もないのに、足が凍えてしまう

  晴れのち小雨。秩父は6℃。

 半年ぶりの秩父取材。池袋8時30分発のレッドアロー号に乗るため、7時に起きる。同行する予定の営業がインフルエンザに罹ったそうで、本日は若い担当女性と2人きり。秩父は都内に比べると4度ぐらい低く、タクシーを待っていたわずかな間立っていただけで、風もないのに冷気で足が震えてしまった。うー、さぶ。1月の千葉取材も寒かったが、それと変わらないほど。会社までのタクシーの中で彼女の2代前に担当していた女性が退社していたことを知り、軽くショックを受ける。今の子たちは仕事を何度かやった間柄にもかかわらず、メール1本もくれることなく会社を辞めてしまう。お世話になった感覚もないからかもしれないが、寂しいなと思う。そういうことのツケが巡り巡って自分に還ってくることを、今は知らないのだろうけど。残念だな、まったく。

 社長、営業担当×2、製造担当を、お昼を挟んで4時間インタビューする。今年は業績がよいので重苦しい空気もなく、国内・海外とも万事順調。書きたいことが多すぎて、困るほどだ。自社株を持っている人は、さぞ裕福になったことだろう。16時25分のレッドアロー号に余裕で間に合った。車中1時間半のうち、熟睡30分。気持ちよく寝られた。気になっていた別件のコピーチェック、スマホに修正指示なく、問題なく進んだもよう。こちらも良かった。
 
 帰宅後、さっそくテープ起こしスタート。が、5時間睡眠が堪えて1時に仕事終了。ボケーッとホットウイスキーを飲み、2時就寝。あー、疲れました。 


3月11日(土) 6年前のあの日を忘れていた若者に驚く

 晴れて13℃。公園の河津桜は散っていました。 

 朝10時からマンションの総会出席。最近急に増えてきているとある問題をさせないようにする管理規約の改正案に対して、反対意見なく可決。以後、理事の皆さんとマンションに関するあれやこれやの世間話を1時間ほど。建設的な意見が出て、ちょっとうれしかった。

 午後はみっちり原稿書き。2時46分、テレビを見ながら大震災被害者の皆さんを思って黙とうする。もう6年だなんて、早いなぁ。あれから、何か自分は進歩したのだろうなぁ。夕方6時過ぎ、税理士事務所に出かけていたツマから電話が入り、新宿思い出横丁で飲んでいるというツマに呼び出される。たまたま席があったので入ったという店は4帖半ほどしかない極狭居酒屋で、千客の皆さんにいっぺん席を外してもらい、体をねじ込むことができた。店内は手作り感満載で、昭和っぽいつくりというか、雑然というか。大学のサークルボックスにいるような感じだった。横丁内に本店があるそうで、焼き鳥を頼むとそこで焼かれたものが運ばれてきた。が、ただ肉がでかいだけで、しごく残念な味。うーむ。背中がゾクゾクしてきたのでビールを止めて、麦焼酎のお湯割りにすると、香りが一切しない。これで商売が成り立つところは、さすが思い出横丁である。ツマが話をしていた隣の若い男性、本日が3.11からまる6周年だったことを忘れていたらしく、何でしたっけとのこと。その方、あの日も東京にいて揺れを経験をしたというのに、である。よくまあ、忘れられるものだ。そっちの方が驚きである。
 
 程なく店を出て(値段、高!)、ツマがワイン酒場に寄りたいというので新宿のはずれの店に向かったが、メニューを見て注文したい料理がなく、止めにする。結局向かったのは、このところ気に入っている代々木の居酒屋で、おでんに熱燗、かきグラタンが美味かった。いい店で値段もリーズナブルなのだが、本日もお客さんはこちらを合わせて4人だけ。にもかかわらず、スタッフは大将を含めて4人もいる。どういう計算なのだろう。2時間弱、ゆっくり飲み、帰宅。二人揃って寝不足で、珍しく12時半に寝てしまった。


3月16日(木) 花粉と資料読みで頭が痛くなる

 晴れて15℃。

 しばらく長い距離を歩いていなかったので、夕方、資料探しを口実に原宿警察近くの渋谷区立図書館まで歩いていく。ウチから2.4km。歩いて30分ほどであるが、結構アップダウンがあり、変化がある。日当たりのよい民家の庭に立つソメイヨシノは蕾が膨らみはじめたばかりだが、どこからかジンチョウゲの匂いがして、春本番がそこまで来ているようだ。これでスギ花粉が飛ばなければ鼻水やくしゃみ、頭痛で苦しめられなくてすむのに、などと考えている図書館に到着。が、あーれー、休館日だった。何をやっているんだか。ただの散歩、いや徘徊になってしまった。
 
 夜は某自然エネルギー会社のホームページ制作がそろそろ始まるため、基礎知識を養うべくエネルギー業界の本をズンズンズンと読んでいく。が、高校時代に数学も物理もあやうく落第しそうだった理科系弱者としては、頭から白い煙が立ちそうなほど。推進派と懐疑派の主張は同じ俎上に乗っておらず、議論が噛み合わない。こうあってほしいという期待はあるが、そんなにうまく行きませんという意見にも説得力がある。自分の中にロジックをどう落とし込めばいいのか、なかかな難しい。

 今年の春はいろんな意味で頭が痛いなぁ。


3月21日(火) 蛇口のポタポタ漏水の今後を思案する

 雨が降って12℃。久しぶりよのう。

 昨日まで暖かい日が続いたせいか、午前中のニュースで桜が開花したニュースがあった。

 先月あたりから水道の蛇口からポタリポタリと水が落ちるようになった。ポタリポタリでも、ましてやジャージャーでもないのだが、気になり始めると余計に気になってくる。工事業者のホームページをチェックすると、どこも料金を表示していない。で、業者を頼んだことがある人の書き込みでは7000~8000円が多かったが、中には12000円だったという人もいた。差がありすぎるので、比較的誠実そうな業者に現在の状況と、パッキン交換、ユニット交換、蛇口ごまるごと交換だった場合にどれぐらいかかるか、おおよその料金でいいから教えてくれとメールすると、3分とかからず電話が鳴った。が、「トラブルは千差万別なので言えません。平均はありません」と言うもので、じゃあ、いいですと断った。バカなやつめ。

 気持ちは「パッキン交換自力更生」路線にグッと傾く。というのも、遠い昔にパッキンを自分で交換したことがあり、その折は100円もかからなかったからである。やったろうじゃないか、目にモノ見せてやろうじゃないか。調べたところ、ワンレバー水栓は専用工具が要るらしいのだが、700円程度なのでそれにパッキン代を足したところで1500円である。ということでヨドバシカメラに注文し、午後早々に届いた。ヨドバシ、速すぎ! で、意気揚々と回そうとしたのだが、ホルダー部分がビクともしない。で、YouTubeで検索すると、モンキーレンチも要ることを発見してしまう。値段は1100円ほど……。生涯にあと何度蛇口パッキンを交換することがあるのか。しかし、それを買ったところでそれでもまだ業者を頼むよりは安い。結局、レンチも注文するハメになった。

 よーく考えれば、現状はポタポタ漏水である。一日中ポタポタされたところで鍋1つ分が流れる程度。水道代は10円もしないだろう。そのままにしておくという選択肢がなぜ自分の中になかったのか。あー、自分に腹が立つ!


3月26日(日) 下北沢の酒場を巡る

 氷雨、8℃。まったく、春らしくないんだから。

 桜の開花宣言があった後、15℃を下回る日が多かったが、今日は思いきり寒い。なんだろうな。

 朝から某ホームページ用のテキスト書き。難しいテーマを与えられてしまい、このところ書いては直しを繰り返していたのだが、どこかでけりを付けて提出しなければ埒が明かない。ということで夜7時前に第1稿をプロデューサー氏に送ると、休日だというのに働いていたらしく、すぐメールが返ってきた。「言いたい内容はこの通りだけど、もう少しカジュアルにしたい。明日時間があれば、打ち合わせをしましょう」とのこと。急ぎの仕事も入っていないので、これにて本日の業務終了。珍しく日曜日に休み、下北沢で飲んでいるツマと合流する。

 友人がやっている居酒屋「路次」は以前、夫婦で切り盛りしていたが、この春からはご主人1人で営業することに。テーブル席をなくして厨房を広げ、カウンターだけの店になっていた。それをわずか4人、1人で工事してしまったというからあっぱれである。寒かったので戦勝正宗という宮城の酒を燗してもらったら実に飲みやすかった。煮込み、白レバーのたたきが美味。いい心持ちになった。下北沢に来ると1軒で帰ることは難しく、中華料理の「新雪園」に顔を出す。そこそこ腹に料理が入っていたので、注文はにんにく胡瓜と餃子と紹興酒だけ。店主Cちゃんに、自家製キムチをご馳走になる。昔はほぼ毎週寄っていた店だけに、ほっとする。以前の虎の子の常連だった俳優のTさんがいたので、ツマがご挨拶。10時過ぎ、酔っ払う前にお勘定してもらう。

 来週は陽気のいい日が続くとか。早く本格的な春になってほしいな。