1月1日(祝)縁起よろしき虎の子晴れ!

 いい年になりそうな予感の、雲ひとつない快晴。13℃。

 大晦日は元アルバイトのAちゃんが働いている熱海のレストランでランチをするべく、早めに家を出る。が、夫婦ともども小田急のロマンスカーのプラットフォームが見つけられず、冷や汗をかく。13時、海の近くにあるお店に到着。Aちゃんにご馳走してもらったワインを味わいつつ、ゆったりイタリアンを楽しむ。地元野菜と海鮮のサラダ、さつまいものスープ、しらすのパスタ、伊豆ポークのステーキ、どれも抑制された洗練された味わい。選んでくれたブルゴーニュのシャルドネも、料理との相性がぴったり。いつもは断ることの多いデザートも満喫できた。すばらしい。Aちゃん、ごちそうさまでした。熱海はこのところ暖かい日が続いているらしく、遊歩道沿いでは早くも桜が一輪咲きだった。タクシーの運転手さんいわく、1カ月ほど早いとか。さすが熱海。

 年越しの宿は箱根ホテルを予約しておいた。が、地図では熱海のお隣にもかかわらず、小田原、箱根湯本、そこからバスに50分揺られてホテルに着いたのは夜6時前。3時間弱。東京から熱海以上に時間がかかってしまった。ツマが楽しみにしていた温泉はテイシュ的にはややぬるく、体の芯まで温まらない。夕食を取り、アルコールも飲んでも背中はゾクゾク。はてはインフルエンザか。改めて風呂に入り直し、サウナで汗を流して、やーっと寒さが消えた。テレビはどれもつまらない番組ばかり。紅白歌合戦、ゆく年くる年をブツブツ文句を言いつつ眺めるうちに、新年を告げる花火がドドドドーンと鳴り響いた。今年はどうなるかな。いい年にしたいなぁとつぶやいているうちに、寝入ってしまったもよう。

 元日も大晦日と同様に快晴。あまりに見事な晴れっぷりで、虎の子晴れと呼びたいぐらいほど。朝っ風呂を浴び、充実した朝食をゆったり食べてチェックアウトする。ホテルの目の前の芦ノ湖湖畔を散策して、水中の魚を探す野鳥の姿をぼんやり眺める。平和だなぁ。

 新宿行きバスに乗って東京に戻る。帰宅後はダラダラダラと過ごし、日があるうちから鍋をつつきながらワイン三昧。昨日の昼から夫婦で4本も空けてしまい、若干反省する。昨日今日のような穏やかな気分で過ごせる年になればいいなぁ。


1月2日(祝) 代々木八幡は誤字に気をつけるように

 曇って13℃。
 
 昨夜早く寝たせいで9時前に目が覚め、出し忘れた年賀状なんぞを書いて時間を潰す。雑煮を食べて正月らしい朝餉。お昼を回ってから近所をゆっくりジョギングする。暖かい天気のおかげで、うっすら汗をかくことができた。気持ちがいいことよ。

 午後3時、ツマに急かされて代々木八幡宮へ。例年より早く行ったためか、参拝客が石段下まで溢れていた。社殿までの道の両脇にはり出されている近所の小学生の習字が、手持ちぶさたな行列の時間を和ませてくれる。字そのものもいいけれど、楽しみなのは縁起よさそうなやたら難解な子供の名前を見つけること。親は真面目に考えて付けたのだろうが、強引な呼び方に呆れ、半笑いになる。1時間経って、ようやく社殿の屋根が見えてきた。何気に頭の上に掲げられた神社の注意書きに、「お焚き上げ」とすべきところを「お炊き上げ」とあった。やれやれ。それからほどなく参拝することができ、年の初めにふさわしい落ち着いた気分になった。

 代々木八幡駅近くの居酒屋にて直会もどきに酒を一杯。チェーンの居酒屋はよほどでないと行かないのだが、寿司を除けば料理の味はそれほど悪くなく、値段はすこぶる良心的。多くを期待しなければ、これはこれでアリだと思う。5時前から飲んでいたので、7時にはいい心持ちになり、お勘定してもらう。少し風に当たりたくて、こちらは歩いて帰宅。ツマは電車で帰ることに。が、待ち時間が長かったそうで、なんとまあ、こちらが早く着いてしまった。以後、軽いつまみにしてワインを少々。こちらは21時からリビングで寝てしまったらしい。

 さて、虎の子は明日から営業を開始。6月には代々木上原店が10周年を迎える。今年もせいいっぱい頑張りますので、ご常連の皆様、どうぞよろしくお願いします。

 
1月5日(木) 強風の中を歩きすぎて足を痛める

 快晴、10℃。体感温度は5℃でした。
 
 世の中はいまだお正月モードらしく、電話が1本あったきり。まあ、例年そんなものだけど。夕方、図書館に本を返却し、そのまま代々木から銀座へ。松屋で開かれている友人デザイナーの個展を楽しむ。きれいにレイアウトされたブースには友人が手がけた金継ぎ、銀継ぎの作品が30余り並べられ、熱心に覗き込むお客さんがちらほら。繕うことで、器自体に美しさという新しい命が宿ったかのよう。アートだなぁ。なお、展覧会は今月23日までやっていますので、ご興味がある方はぜひご来場を。それから伊東屋で筆記具を眺め、日本橋三越の食品売り場を徘徊していううちに、荒木町のバーに新年のご挨拶に行くことを思い付く。外は顔を上げられないほどの強い風が吹いていたが、大手町、神保町を突っ切り、本当は四谷三丁目を目指すつもりだったが、足が痛くなって水道橋から電車に乗ることにする。
 
 年明け一番客かと思ったら、80代の御大がホットワインなんぞを飲んでいた。やがて60代の貫録のある女性が加わり、年末の温泉宿事情とか、不動産投資でひと儲けした人のその後とか、肩の痛みが取れる「ギンギンギラギラ体操」とかの話で盛り上がる。この店ではいつまで経っても一番の年下で、それはそれで居心地がいい。楽しく酒を飲んで9時半にお勘定。時間が早かったので虎の子に寄り、11時に帰宅する。
 
 それにしても寒い日が続く。早く暖かい光が戻らないかなぁ。


1月9日(祝) 友人の沖縄行きが羨ましい

 小雨で、11℃。

 ご近所をジョギング、7kmほど。雨のせいか、すれ違うランナーが少なかった。さっぱりしたところで、昼食をとる。成人の日ということで、テレビでは今年も全国各地でバカが大騒ぎのニュース。酔っぱらって、壇上に上がり、罵声を浴びせることに、何の意味があるのか。まったく理解できず。バカは必ず七五三のような羽織袴姿を着て暴れるが、あれを呉服屋さんはどんな気分で見ているんだろう。

 横浜の友人から賀状を欠礼したおわびの葉書が来た。長年介護していたお母さんが亡くなったそうで、「ということで5月から沖縄暮らしです」とのこと。人生を本格的にリセットする決断をしたわけで、ちょっと羨ましくなる。とはいえ、冬の寒さと無縁の土地で蒼い海を見て暮らす自分の姿は想像できない。10年後はどこで暮らしているのだろう。


1月14日(土) 寒すぎて腹が立つ

 快晴、4℃。寒すぎるだろ。

 昨日、今日と、最高気温が5℃を下回る。週末は走ろうと思っていたが、「心臓マヒで死んでも知らない」というツマの言葉に怖じ気づき、止めておく。

 夜6時、休みのツマと外出し、甥と代々木駅で待ち合わせ。近くの居酒屋で半年ぶりに酒を飲む。甥のところは昨年12月に長男が産まれ、現在奥さんは里帰り中。自炊もしているが、外食することが多く、若干太り気味だった。店は以前来たときは結構な込みようだったが、今日はあまりの寒さのためか他にお客さんなし。おかげでゆっくり料理と燗酒を楽しむことができた。おでん、中トロ、桜エビの唐揚げ、鶏の塩焼き、すべて美味しく、申し分なし。そして、お勘定も良心的。文句の付けようがなく、よほど仲がよくないとこの店は教えたくない。

 2時間余りで店を出て、参宮橋の中華料理屋で飲み直すことに。蜆の紹興酒漬け(虎の子でも出してますが)を楽しみにしていたのだが、マスターいわく、蜆を仕入れしていた築地の魚屋が廃業してしまい、この冬はまだ作っていないとか。すっごく残念。水餃子と牡蠣と黒豆の炒め物で、あっという間に紹興酒を一本空けてしまう。ツマと甥は近くのバーで一杯引っかけ、こちらだけ先に帰宅。以後、夜中まで自宅でワインを飲み続ける。トータルすると結構な酒量になったが、ストレスがなかったせいか、悪酔いなし。甥は泊まっていった。

 来週からは新規の仕事もボチボチ始まる。そろそろ頭と体をシャキッとさせないとな。


1月20日(金) トランプの演説を嗤う 

 曇って、3.7℃。あー、いやだこと。
 
 朝から住宅関係PR誌の原稿書きを黙々と。夕方、アレルギーの薬が切れていたので駅前の皮膚科で処方せんをもらう。が、お医者が3種類ある薬の1つを書き忘れ、こちらもそのことに気付かぬまま精算してしまい、帰宅してから気付く始末。あー、ボケた自分の頭に腹が立つ。発症から1年7ヶ月。いまだアレルギーの原因物質は特定できておらず(大学病院でも不明)、何かの弾みで出てくるのだが、それが鬱陶しくてたまらない。毎日飲む予防薬はお守りのようなものなのである。先生、お願いしますよ、まったく。これで2度目です。

 寒すぎて外出する気にもならず。1時過ぎて本日の業務終了。焼酎のお湯割りを用意して、トランプの就任式と演説を見るためテレビの前でぼんやりすごす。現地時間12時きっかりに宣誓。とうとうトランプ時代が始まった。その就任演説たるや地方遊説したときの選挙演説のようで、アメリカンファーストのみ。居並ぶ歴代大統領の政治をこき下ろした。世界平和に関することは、イスラム教過激派を殲滅するぐらいなもの。ヨーロッパの首脳は、さぞ頭を抱えているだろう。こいつのTwitter政治に、世界はこの先4年間つきあわなくちゃいけない。よその国の大統領の就任に、これほど暗い気分になるとは。

 いくらトランプが貿易不均衡だと脅したところで、世界は燃費の悪いアメ車は買わない。アメリカでつくらない車をアメリカで売ってはいけないなら、不利益はアメリカ人に向かうのに。10年間で2000万人の雇用を増やすねぇ。嗤っちゃうなぁ。


1月23日(月) 寒風に吹かれて11キロも歩いてしまう 

 東京は快晴7℃だったらしいが、千葉は腹が立つほど寒かった。

 朝、久しぶりに7時に起き、8時前の電車を乗り継ぎ、千葉まで取材に向かう。途中、日暮里のホームでディレクター氏とたまたま会い、一緒にクチャクチャ話をしながら京成本線ナントカ台へ。駅舎の外に出ると風がピューピュー吹いて、チョー寒い。実際はどうか知らないが、体感温度で2℃か3℃は低い気がする。寒いのは苦手だ。駅からタクシーで10分ほどのところにある指定された団地に着いたのだが、敷地は広すぎるし、建物は似ているしで、管理事務所を見つけるのに10分近く迷ってしまった。寒さと風で耳がすこぶる痛い。

 取材は1時間弱でトラブルなく終了。写真もパパッと撮る。が、町外れで流しのタクシーが走る姿は見えない。これは駅まで歩きかと諦めかけたらバス停を発見、並んでほどなく乗ることができた。あな、うれし。が途中、京成津田沼からJRの津田沼に乗り換えるのに2キロほども歩くはめになる。中華屋で腹ごしらえ。どうでもいいことながら、隣のテーブルの30代男女がガンガンビールを頼み、ニラレバ、ぎょうざを食べていたのにびっくり。月曜日の昼だというのに、徹夜明けか何かだろうか。でも、男性はネクタイを締め、女性もハイヒールを履いているしな。気になってしゃーない。

 次の取材先はその店から3キロほど離れたところの建築事務所で、そこまでは広い道路が走っているだけ。海から吹く風を遮ってくれる建物もなく、顔も上げられないほどの寒さに愚痴が出る。こちらも1時間で取材終了。寝不足で頭がなんどかクラッと着たが、何とかこらえた。再び帰り道を3キロほど。やーっと終わったと思ったら、別件の不動産広告の仕事の依頼が電話で入る。が、とんでもスケジュールだったため半分断り、あまり気が進まなかったが、1件だけ受けますと伝える。総武本線のJR馬喰町で乗り換え、都営新宿線で初台まで。やーっと自宅に帰ってスマホで今日1日の歩行距離を調べたらなんと11キロを超えているではないか。ひゃー、これだけ歩いたのは、いつ以来だべか。

 軽く食事を済ませて、以後夜中まで取材テープ起こし。ヘロヘロだったが、なんとか1時に終えることができた。長い1日であったことよ。


1月27日(金) 寝不足をぐっと堪える 

 曇って16℃。暖かくてうれしい。

 昨夜は3時までプレゼン用のキャッチフレーズづくり。今朝も7時に起きて仕事を続け、約束した11時半まで追加案を書き続ける。お昼が回って新宿のクライアントにて、小さな取材。大阪の方だが、コテコテではなく、優しい感じ。神戸出身かなと思う。1時間弱で終了して帰宅。少し眠りたかったが、我慢して別件の月曜日取材したPR誌原稿のまとめにとりかかる。企画したディレクター氏の構成がいつになく雑で、それに従って書いていたらいつもより3千字も多い1万字にもなってしまった。どこをどう切っていいやら、悩んでしまう。とは言え、この仕事に使えるのは明日午前中まで。疲れがたまっていたが、1時過ぎまで一心不乱に原稿を書き続ける。

 1月は残り4日。月日の経つのが早すぎる。