5月2日(月) 眼医者の言葉に目から鱗が落ちる

 曇って21℃。

 先月作った眼鏡の調子が悪く、パソコンで仕事をしていると目の底がジンジンする。慣れるまで少しの我慢と思っていたが、症状は変わらず、仕事中は裸眼にするほど。で、自分の目がどういうことになっているのかを知りたくて、かかりつけの眼科医へ電車に乗って出かけた。連休の中日だからなのか分からないが、待合室は患者さんだらけ。予約していたにもかかわらず、検査室に入るまで1時間、診察はさらに30分かかった。先生いわく、目とレンズの距離が近過ぎて、遠近両用レンズの「近」の部分を使わず、「遠」の部分で近くを見ようとするから目が疲れるんです、とか。フィッティングがこれほど目にとって重大だったとは思わなかった。目から鱗が落ちるとはこのことだな。チャチャチャと眼鏡を直してもらい、目薬をもらって帰る。その足で新宿まで戻り、PR誌の打合せに。5月3週目以降に四国を取材するイメージだったが、2週前倒しになってしまった。ここからは結構忙しくなるなぁ。

 午後はマンション管理PR誌の修正コピー。夜中には不動産広告のしつこいしつこい修正依頼のメールが入った。代理店のチェックとクライアントのチェックが違い、そのつど対応しなくてはいけない身としては、超イライラさせられる。腹、立つわ~。

 久しぶりジョギング。お花見を兼ねて、初台から玉川緑道を大山交差点、上原を走る。肌寒かったが、早くもシートにご馳走を並べて楽しそうに頬張る親子がけっこういた。小さな子供たちがお座りをして食べる姿はそれだけで可愛らしい。それを眺めているお年よりも幸せそうだ。が、平和な雰囲気が一転。代々木八幡駅近くでこちらの太ももにパンと何かが当たったと思った瞬間、自転車に乗った男が斜め前方にひっくり返り、地面にもんどり打って、やがて頭から血を流してしまった。おおお、どうした、どうした。欧米系で10代後半。最初は意識がなかったが、やがて目を動かしだした。こちらはあいにく携帯を持っておらず、こちらの困惑を察して通り掛かりの若者が救急車と警察を呼んでくれた。また、何かあったら僕が説明しますという若者や、倒れた人のために段ボールを取りにいってくれた男性もいて、通り掛かりの人に助けていただいた。到着した救急車の人も警察官も最初、こちらが自転車を持っていたかと思ったようだったが、逆だと分かって、こちらの体を心配してくれた。運よく、被害は皆無。擦り傷一つなかった。これであと1秒ズレていたどうなっていたことやら。警察の話だと、勝手にすっ転んだ外国人は酒を飲んでいて、頭を多少こすったせいで、旨く説明ができないとか。やれやれ。結局45分も足止めされ、現場検証まで立ち合って帰宅する。当然ながら、ツマに怒られる。

 午後、自由が丘の形成外科に行き、その足で店の古い常連さんが働くテイラーで、ジャケットを仕立てる。飽きないものをという希望を伝えたら、結局ネイビーに。まあ、しょうがないかな。以後、帰宅して夜中まで企画書にのたりくたり。老舗ホテルの販促企画だが、なかなか奥が深くて楽しい。日本のホテル事業の歩みをそのホテルの社史から読み解いていったのだが、知らぬことばかりで刺激を受ける。なんだかんだで、2時就寝。いろいろあったような、なかったような1日でありました。


5月5日(祝) 晴天の東京を歩く歩く歩く

  晴れて27℃。
 
 昨日は学生時代に仲が良かった友人と新宿と虎の子で飲み、今日は湯島、上野、お台場を巡りながら旧交を温めた。特に何があったわけではなく、今年は大型連休の予定もなかったから良かったら酒でも飲もうと群馬の友人にLINEを入れた。すると、山梨の友人にも声を掛けようとなり、3人で会うことになった次第。
 
 24年ぶりの再会。待ち合わせた新宿アルタ前では一瞬だれか分からなかったが、話しだせば35年前にタイムスリップして、たちまち20代に戻ってしまった。こちらも含めて皆大病を得ることもなく、健康で過ごしてきた。1人は酒をほとんど飲まず、もう1人は週に2日は酒を断っているそうで、そのせいか体形はほぼ昔のまま。髪の毛も悔しいほど黒かった。
 
 今日は朝9時半に迎えに行くはずが、嵐の影響で電車が遅れ、30分も待たせてしまった。2湯島、本郷、上野。風は強かったが、雲ひとつなく、日差しは夏のように強かった。実に気持ちがいい。東大構内に入ると、敷地の中をバスが走っていることに驚く。地下鉄で浅草に向かい、そこからは水上バスに1時間乗ってお台場に向かった。こちらもずいぶん久しぶりに乗ったのだが、川岸から見える風景がきれいで、外国を旅している気分になった。遠い昔の就職のこと、家族のこと、仕事のこと、子供のこと、果ては親の介護の話まで、5時間話しっぱなし。お台場のレストランで豪勢なランチをゆっくり食べ、半日遊ばせてもらった。4時過ぎ、再会を誓って2人とは東京と新宿で別れる。もう少し余韻を楽しみたかったが、また次もある。小田急百貨店で眼鏡のフィッティング調整、ヨドバシカメラでPCソフトを買って帰宅する。スマホで今日1日歩いた距離をチェックすると2万歩だった。足が痛いのも当たり前だ。
 
 以後、夜中まで仕事。あー、連休が終わってしまうー。でも、楽しい2日間だった。


5月7日(土) 3日遅れで筋肉痛に襲われる

  晴れて26℃。

 それなりに忙しかった大型連休も、あと2日。来週取材予定のスケジュールが決まっていないところがあり、すっきりしないが、相手があることなので如何ともしがたい。新しく買ったPCの設定やら、ファイルの移行やら、雑用の片付けやらをするうちに夕方になってしまった。

  6時すぎ、2週間ぶりの休みのツマと幡ヶ谷の南口へ。1カ月前に入れなかった人気の居酒屋に予約して入ると、ツマがカウンター越しに板さんから「お久しぶり」ですと声をかけられる。顔を見ると上原でよく寄っている店のスタッフで、社内異動でつい先日から働いているとか。本人、びっくり。なかなかの繁盛店で、フリのお客さんは3組に2組は断っていた。刺し身をいろいろ食べ、日本酒1合、ホッピーを1本飲んでお勘定してもらう。噂通りのリーズナブルさに、うれしくなる。飲み始めが早かったので、北口のもう1軒の居酒屋へ。こちらは日本酒が充実しているのだが、京都の「まつもと」を1杯飲んだら記憶が飛んでしまった。これから結婚するという店主夫婦にお酒を振るまい、水割りを飲んだらしいのだが、それを知ったのは翌朝のこと。9時過ぎに帰ってきたというのに、そのまま爆睡してしまった。

 先日友人とふらふら歩いた疲れが、まだ抜けないのか。それにしても、トシになると筋肉痛が後々まで続くことだ。自分にびっくりである。


5月10日(火) 負け猫が前を横切る

 薄曇り、23℃。ぼちぼち、湿度が上がってきました。

 昼前、南武線某駅より徒歩15分のところにあるクライアントにて社長取材。半年ごとに話を伺っているのだが、今回で10年20回目。我ながら、よくぞ切られずにきたものである。業績は悪かったが、するべきことはすべてやっている。民間商品ではないので、景気循環でいい時もあれば悪いこともある。新聞で書かれているほど市場の今後については悲観しておらず、そんなものかとこちらも安心する。

 取材後にタクシーで二子玉川へ。ラーメン屋で遅い昼食を取ろうと探すが、おしゃれな街の駅前にはその手の店がない。少し離れた商店街でやっと看板を見つけると、その前を尻尾から血を流した猫がふらふらと。喧嘩でもしたのだろうか、痛々しい限り。そこからお茶の水へ移動し、デザイン会社にて不動産広告の打合せに入る。高額物件で、場所も申し分なし。だが、住宅街としての認知がないところが、コミュニケーション上の難点か。1時間で終了し、帰宅する。

 夜になって別件PR誌のリライトに取りかかる。外注ライターから届く講演会のテープ起こし原稿を指定された量にまとめるのだが、現役ナショナルチームのコーチの話がなかなか面白く、テンポもいい。夜中1時前にはほぼ書き上げることができた。仕事はこうでなくちゃね。


5月12日(木) 鳴門大橋の下で渦潮を眺める

 快晴、28℃。

 朝5時前に起き、羽田空港へ。長く続けている飲食PR誌の取材で、徳島県の鳴門市を訪ねる。睡眠時間は2時間半、今週はずっと忙しくてヘロヘロだったが、見事なほど晴れ渡った空と気持ちのいい風に癒される。鳴門は2度目で、前回は四国側から鳴門大橋を眺めた。今回は淡路島にわたって逆の眺めを撮影しようと高速道路に乗ると、1区間だけなのに1400円もボッタくられる。

 鳴門海峡は、目の前にすると大迫力。海峡では世界一潮の流れが速いそうで、幅1kmのほどだけ潮がうねっている。海というより、台風一過に川のほとりに立っているかのよう。くさくさした気分が払われる。鳴門市内に入り、移動しながら撮影。かつては四国の玄関口として栄えた土地だが、大橋ができてからは寂れた様子で、シャッターを下ろした店がそこかしこに。昼ご飯を食べる店を探すのも楽ではなかった。午後からは漁船に乗せてもらい、今度は漁の様子を撮影させてもらう。ぼんやり海を眺めていたいところだったが、そういう訳にもいかず、アタマをフル回転させて取材する。夕方5時にホテル入り。春の気仙沼取材では夕飯が9時半だったから、夢のようである。

 取材先に教えてもらった居酒屋で、夕飯。値段を見ると東京の居酒屋並みで、観光客値段だったかと思ったが、運ばれてきた料理の量はすべて3倍ほどもあり、新鮮そのもの。同行した調理長が山盛りの粗煮600円を食べつつ、「うちの店なら2500円だな」とボソッとつぶやいた。刺身も見事で、何を食べても美味い。期待をはるかに超えたクリーンヒットで、酒が進む、進む。天気は明日も快晴の予報。この調子がずっと続くといいなぁ。


5月23日(月) お台場まで乗せてもらう

 晴れて、30℃。初、真夏日。

 午後1時すぎ、お台場まで撮影立ち会いに行こうと出かけたら、先週話をしたばかりの庭師のOくんがマンション管理人さんと話していた。ちょうど終わったところだったらしく、どこまで行くんですか、車で乗せていきますとのこと。お台場だからいいよと断ったが、時間があるとのことで、乗せていってくれた。梅雨まではまだ少しあり、窓から乾いた風が入ってきて、気持ちがいい。外苑前、赤坂、銀座と渋滞もなく、すいすいすーいと45分ほどで着くことができた。Oくんとは7年ほどの付き合いだが、お互い店であっても込み入った話をしたことがなかった。それが図らずも車中で、弟子時代や独り立ちまでの話ができ、楽しかった。

 お台場の店取材、1時間半。夕景のカットが残っていたが、その前にこちらだけ失礼、4時半ゆりかもめに乗って帰宅する。以後、外食PR誌の原稿書き、夜中まで。ピッチを上げなくてはいけないなぁ。


5月25日(水) 映画はいいなぁ

 曇って、24℃。

 朝イチから、講演会スピーチ、リライト。歴史の教科書にも出てくる人道家のお嫁さんがお話ししてくたのだが、その方のクセで新しいセンテンスの始まりに、前のセンテンスのおしまいの部分を繰り返す。それが30分のうちに20回ほども出てくるものだから、「またかい」と突っ込みを入れたくなるほど。ご本人は気付かないのだろうな。夕方までに原稿アップ。以後、夜まで外食PR誌の原稿書き。疲れてしまったので、いつもより早めに仕事を終え、11時過ぎから映画を見て酒を飲む「海街diary」、若手女優は皆好演。樹木希林、大竹しのぶの存在感はすごい。数シーンしか登場しないのに、ストーリーの奥行きがずんと広がった。大きなドラマはないけれど、こういう映画は好きだ。ああ、映画館で見たかったなぁ。