10月3日(土) OB会でつぶれかかる

 曇って、28℃。ちょっとムシムシ。

 休日なのに8時前に起床、PR誌の原稿書き。途中、睡魔に襲われるが、ユンケルを飲んで気合いを入れ、夕方までに予定していた分をなんとか書き上げる。大急ぎで着替え、6時から始まる昔の会社のOB会に出席する。会場となった居酒屋の場所は、東京駅と日本橋駅の中間にあったのだが、土曜日とあってどこの店もヒマらしく、白い調理服を着た男たちが客引きをしていた。

 2年ぶりの開催は少々早い気もするが、創業当初のOBが80歳を過ぎており、いつまで元気でいられるか分からない。前回どうしても都合がつかなかった役員に来ていただきたかったが、今回は体調が優れないそうで欠席された。他にも闘病中の方などもおり、出席は30人足らず。ちょっと寂しいものになった。たまたま席を隣合わせたのが10歳ほど下のデザイナーで、話をするとなかなか頭の回転が早い。話し方も無駄がなく、表情も穏やかで好感が持てる。名刺を交換し、年内に再会を約束した。同期の多くは60歳近く。まれにきれいにリタイアできている人もいるが、ほとんどは厳しい現実と闘っている。みんな大変だが、だれを恨むこともできないのが、この稼業のお約束である。

 男ども8人だけで二次会。大酒飲みのデザイナーがどんどんどんどん酒のピッチが早くなっていき、愚痴やら、どうでもいい昔話のリフレイン状態。言葉遣いも荒っぽくなっていく。こちらはとっくに酔い潰れていいだけの酒量を飲んでいたが、おかげで最後まで意識が飛ぶことが無かった。酔っ払い二人に新宿行きを誘われたが、明日も仕事もあるため適当に話をはぐらかす。どうもすっきりしないので虎の子に寄ると、こういう時に限って早じまいするとかで、知り合いのやっているバーへ移動。1時間ほど過ごすが、もやもやは晴れないまま。ウーロンハイ2杯を飲んで、帰宅。録画をしていた日本対サモアのラグビーの試合を見るつもりだったが、ほどなく爆睡してしまった。R誌だが、あと何年か続けられるのかな。お勘定してもらうと、東京標準の2割安。日本酒もそこそこ美味かったし、中満足!


10月5日(月) ラッシュアワーでつぶされかかる

 曇って、20℃。秋だなぁ。

 朝7時起き、東武ナントカ線某駅から徒歩30分のマンションを取材するため、久しぶりに8時台の電車に乗る。初めて降りる街なのでルートをネットで調べておいたが、20分も電車が遅れ、構想崩壊。 列に並ぶと後ろからドドドと押され、ムギュギュと詰め込まれ、手にしたスマホさえ上げられない。ローガンのため、前の人の頭が目の前にあってもピントが合わないほど。くたびれるなぁ。駅で待ち合わせる相手は15年来のおつきあいで、そんなにピリピリする相手ではないが、待たせるのは申し訳ない。秋葉原で乗り換えるのがいいのか、上野がいいのか、えーい北千住はどうなんじゃいと調べ、待ち合わせ時間の5分前に到着できた。

 取材、1時間20分。取材にご協力いただいたお二人のうち、お一人がどう見ても5歳ほどしか年上ではないと思ったが、名刺を渡そうとすると「毎日が日曜日で、仕事をやっておりませんので」と名刺がないことを詫びられる。自分も会社員の道を選んでいれば、そういう年なんだなぁ。何を考えていたんだろう。取材は、それなりに収穫あり。新宿で昼飯をすまして帰ろうと調べていたのに、同行プロデューサーとの話が面白かったので千代田線に乗りかえてしまい、代々木公園で下車。駅前の中華料理屋であんまり肩に力の入っていない五目つけ麺を食べる。それなりに旨い。

 午後はずっと、別件PR誌の原稿書き。眠たかったが、スケジュールが迫っていて夜中まで働き、1時からウイスキータイム。バタンキューとなる。


10月6日(火) 仕事のために飯を抜く

 快晴、22℃。こうでなくては。

 午前中はPR誌原稿書き。午後は某料理屋で7品試食することになっているので、朝昼抜き。2時前に有楽町の取材先を訪ね、5時まで撮影に立ち合う。旨いなぁーと思っていたのも4品ぐらいまで、後は業務で食べていて、最後の方は腹がパンパンになってしまった。

 カメラマンのクルマで恵比寿まで。その時点で5時半、いつも転送で回っている音声データが来ないためクライアントに電話すると、送っていますとのこと。が、その方、本日は6時にはオフィスを出ないといけないとかで、こちらが自宅まで戻るまで待ってくれそうにない。焦って帰るとデータはちゃんと着信しており、そのタイミングでスマホに転送されてきた。まったくよー。

 以後、本日取材のテープ起こしをし、原稿書きを1時まで。あー、眠たい。


10月9日(金) おしゃべりさんと隣り合わせになる

 快晴、25℃。ちょっと暑いぐらい。

 8時過ぎから飲食PR誌の原稿書きスタート。なんとか3時にアップ、デザイナーにメールで送る。が、受け取りましたの返事もなし。1で言えることを10ぐらいに言うほど無駄な口数が多いのに、この手のことはいつもこのパターン。頭の中はどうなっているんだろうな。

 夕方、近所のクリニックに寄って薬をもらい、さすがに今日は仕事の電話もないだろうから、幡ヶ谷へ直行。3度目となる居酒屋を訪ねる。先客がいたが、すぐお帰りになり、店主と話をしながら酒が飲めるかと思っていたら、すぐさま50歳過ぎとおぼしき一見のお客さんが入ってきた。開口一番、「ここはカードが使えますか」。失礼ながら、ポケットマネーで飲める店である。メニューを見たって、到底10000円も飲み食いできそうにない。で、現金のみですとママさんが伝えても帰らない。この手の人とは相性が決定的によくないので、お隣りではあったが口を聞かずにいた。で、「ここは何が旨いの」「仙台は懐かしいなぁ」「おすすめはホヤ以外なら何でも食べます、言って言って」「20代の頃から痛風で」「お隣さんが食べていて美味しそうだったから、これが一つ」とか言いつつ、ビールを2杯、日本酒を2杯、誰かに急かされるように料理を4品平らげ、きっちり45分で出ていった。台風一過、耳が安らいだところでママと世間話をし、1時間でお勘定してもらう。

 まだ時間が早かったので、4カ月ご無沙汰していた荒木町のバーへ。このところ若い人が増えているらしく、程なく5人の一見男性客でカウンターが埋まった。皆、30代半ば。隣りになったのは、またもおしゃべりな人で、ママを質問攻めにする。ワインのこと、お通しの乾き物のこと、荒木町のこと。あー、やかましい。仕事じゃあるまいし、一度に全部聞こうとするなよと思う。ママにかまってもらえないため、20分近く記憶喪失。目が醒めると店はまだまだ賑やかだったが、恥ずかしくなってお勘定してもらう。時計を見ると、まだ10時すぎ。他の店のこともちらっと頭に過ったが、今週は疲れすぎのため帰宅。気づけば、リビングで大いびきをかいていた。


10月14日(水) お菓子をいただく

 曇って、23℃。

 朝イチから、某会報に載せる原稿整理。素人さんの15分のスピーチをまとめるだけだが、83歳(会ったことがない)とは思えない早口とキレキレの滑舌で、元原稿はなんと8000字。通常であれば、30分の文章量である。20年前のことが立板に水のように流れ、こんな人も世の中にいるのかと感心する。

 午後2時から浜松町にて打合せ。建築設備メーカーの方と営業資料について細部を詰める。BtoBの仕事であるが、最近はこちらのような者にもけっこうお声が掛かり、営業最前線のディープな話を聞かせていただける。とある地方の目玉になりそうな大型案件の途中経過も聞かせてもらえ、新しい仕事の依頼もあった。なんだか、鉱脈に当たった感。もう、お金じゃないんだな。

 その後、一緒に打合せに参加したディレクターと1時間余り、世間話と自分たちで進めているBtoBプロジェクトの打合せをファミレスでする。広いフロアの7割は若者と中年女性で占領されていたが、連れていかれた禁煙コーナーはこちらを含めて3組ともビジネスモード全開。お隣りでは先輩が後輩にチームを引っ張っていくためのキツめの駄目出しをしており、反対側では関西系の男性2人が血走った表情で企画書のツメをやっていた。笑顔なし、無駄話なし。こちらも似たような話で、先ほどのメーカーとの打合せより疲れてしまった。お土産にディレクターがもらったお菓子をお裾分けしてもらう。

 急ぎ、帰宅。会報用の整文原稿を送ると、文字数が足らないとお叱りの声がディレクター氏からお電話。あれ、どうしたものか。慌てて1時間で対応する。その後、文字校正2本、3時間。夜9時過ぎから明日提出する不動産広告のコンセプトまとめ。5時間書いては消してを繰り返すが、いいアイデアが出ず、悶々。ツマが帰宅し、いっぱい飲んで寝て、寝室から高いびきが聞こえるようになっても終わらない。しんどいなぁ。7割の出来になったところで今夜は諦め、ウイスキーを少しだけ。明日は早起きしてブラッシュアップしなければ。あー、眠い。


10月21日(水) つけ麺を諦める

 曇って、20℃。晩秋モードだなと。

 午前中は某団体会報、リライト。いつものはテープ起こしの原文テキストを整理整頓するのだが、今回はスピーチした人が要旨をまとめてくれた。じゃ、リライトはなしでいいのねと思ったら、念のため読んでみるとめちゃくちゃで頭が混乱した。この方、某銀行出身で大層頭がよろしいはずだが(話している内容は至って普通)、時間がないところで書き飛ばしたのだろう、とにかくひどいのである。かといって、せっかく書いてくれたものを無碍にうっちゃる訳にもいかず、なんだかんだで手間が余計にかかってしまった。時間がなくてお昼が食べられぬまま、1時半から蒲田にて取材。不明点があって直接訪ねることにしたのだが、たちまち氷解した。3時過ぎ、代々木まで戻り、昼飯を食べていなかったので店を探したが、時間が時間だけに選択肢が少ない。辛くもつけ麺屋が開いていたのだが、メニューを見て驚いた。普通盛り350ℊでも多いぐらいなのに、最高900ℊまで割増料金なしで830円だというのである。学生の街と冠が付いて紹介されることの多い代々木だが、今は代々木ゼミナールもぐんと予備校生が減っているし、だいいち、そんなに食べては胃袋に血が集まって勉強にならないはず。どうしたもんだか。しょうがないので、すき屋でまずい牛丼のミニサイズを食べて帰宅する。

 夕方までかかって、会報リライト。以下、明日社内プレのある不動産広告のキャッチフレーズづくりに頭を悩ませる。これといってパッしない、褒めどころの少ない物件で、どこに思考のはしごを掛けていいやら悩んでしまう。そんなこんなで2時まで仕事。我ながら、最近はよく働いていることよ。


10月22日(木) 雑誌を買ってお勉強のふりをする

 快晴、23℃。

 朝から、相性のよくない不動産広告のキャンペーンフレーズに頭を悩ます。提出は明日だが、妙案浮かばず。気分を変えようと新宿の小田急百貨店に行くついでに8階の三省堂書店へ行ったら、いつの間にか半分が雑貨売場になっていた。雑誌の取り扱いも減ってしまい、見たい雑誌がまるでない。中途半端なことをするもんだ。西新宿のブックファーストに移動。ここはスペースが広すぎるほど広く、レイアウトにもセンスが感じられて好きだが、照明がおっさんには暗過ぎる。三省堂で売ってなかった不動産とはなにも関係のない 雑誌3冊を買って帰宅する。前々から「つるとはな」という後期高齢者向け雑誌が気になっていたのだが、なかなか面白かった。中に出てくるのは一般の方がほとんどなのだが、いずれも背筋が伸びた赫灼とされていて、話に味がある。写真も実にいい。読み耽っていたら、あっという間に10時過ぎ。いれはいかんと、仕事再開する。1時までやったが、それでもまだ手応えがなし。ああ、悩ましい。


10月24日(土) 代々木の中華屋で疲れて帰る

 曇って23℃。

 ピークでないけれど、それなりに忙しい1週間が過ぎた。やらなければいけない仕事をうっちゃって夜8時過ぎに外出。しばらくご無沙汰していた南新宿のバーを覗いのだが、外国人の人たちでいっぱいだったため入れず、代々木のどこか適当な店で時間を潰すことにした。が、いくら代々木でも週末はそれなりに込み合い、空振り続き。しょうがないので駅前の中華料理屋に入ることに。こちらもお客さんはひっきりなしで、次から次へと入る注文を調理人のオジサンたちはさばききれず、こちらが最初に頼んだ煮込みとギョウザが出てきたのは、注文から15分後。ビールはすでに半分ほどまで減っていた。煮込みなんぞ、温めればすぐ出せるだろうに、なんだかなぁ。ペース配分が乱れっぱなしだった。そうやってなんとか1時間ほど潰してみたものの、バーの状況は変わらなかった。こちらの腹もギョウザで膨れてしまい、調子が出ない。今日は駄目だ。

 先月末に訪ねた山形取材のネタになればと借りぱなしになっていた映画のDVD「おくりびと」を見ながら、ウイスキーをちびりちびり。山田辰夫という俳優の演技が抜群にうまかったので、ウィキで調べてみたら歳は2つ上ながら、すでに53歳でお亡くなりになっていた。何やら申し訳ない気分になった。


10月28日(水) 植木の土を入れ換える

 快晴、26℃。

 午後2時すぎ、庭師のOくん来訪。夏前に買った植木の土を入れ換えてもらう。冬でも枯れないということで選んだ木がなぜか枯れてしまい、その訳を知りたかったのだが、なんのことはない水が足らなかったためだった。毎週ジョーロに半分ぐらいはやっていたが、思いの他、水はけがよく、「土がパサパサですよ」とのこと。申し訳ないことをしてしまった。また、20年以上前に買った木の鉢も植え替えてもらった。根がぐるぐるに絡み合い、まるで廃材置場に放置されたワイヤのよう。よくぞ枯れずにいてくれました。植物は自殺しないから、すごいなぁ。

 夕方、不動産広告のデザイン会社から呼び出し。5時からお茶の水へ向かう。あーだ、こーだと1時間余り話しあう。リクエストは「どこも使ったことがないフレーズ」とのことだったが、言うは易しで、そう簡単に出るものか。それに、ごくごく平凡で中庸、個性の乏しい物件を美辞麗句、気宇壮大の言葉で持ち上げたところで、誇大になる。あー、すっきりしない。帰宅後、仕事再開。夜中1時過ぎに、これならどうだ、文句はないだろうというフレーズを送るも、「どこそこでやったことがあります」とのメールが2時過ぎに送られてきた。あー、腹が立つ!


10月31日(土) 中華で酔っぱらう

 曇って16℃。寒すぎるだろ。

 午前中、いつものコースをジョギング。気温が低かったが、走るぶんには気持ちよく、10分ほども早く戻ってこれた。午後、飲食系PR誌の企画を考える。前号を先週納品したばかりだが、年末年始を挟むため、2週間ほども動き出しが早い。テーマ食材の候補が2つほど決まり、下調べを始める。

 夕方、ツマが井の頭線某駅のプールに出かけ、7時に駅にて待ち合わせ。美味いと評判の中華料理屋に入ることにする。お任せ3品コース+小皿をいくつか。最後に頼んだ真鱈の白子入り麻婆豆腐は絶品だった。ふだん中華料理屋ではごはんを食べないのだが、味付けがスパイシーで、勧められるまま小さな御飯を頼んで正解だった。酒は紹興酒の熱燗にしたが、黒板をよく見ると日本酒リストがなかなか充実している。で、八海山原酒生酒というものにすると、なにやら食中酒のようにするする飲めるではないか。アルコール度数は低めかと思ったが、その逆で19度も。これは面白い。が、調子にのってしまうと後が怖いのが原酒である。一杯だけにしてハイボールで〆にする。カウンターが低いのが難点だったが、 料理は満足。料金もすこぶるリーズナブル。いい店で出会えてラッキーだった。ツマは小田急の定期があるので下北沢乗り換えで参宮橋、こちらは明大前から初台へ。テレビでラグビーW杯の決勝戦を観ているうちに、寝てしまったもよう。今年もあと2カ月。早いなぁ。