3月4日(水) 虎桜のつぼみが膨らんでいた

 快晴、19℃。

 朝のうちはそうではなかったが、昼前から気温がぐんぐん上昇。昨日と比べて11℃も高いと、テレビが伝えていたが、部屋でうじうじ仕事をしている身には実感なし。ところが、図書館に用事があって出かけると、いやー、温かいこと、温かいこと。小高い丘の上にある参宮橋公園では、梅が見ごろになっていた。帰宅するとマンションの専用庭に植えてもらった虎桜も、枝先のつぼみが膨らんでいた。春はうれしいなぁ。これで花粉が舞わなければ、最高なんだけどな。

 今年に入って iCalendarのデータが勝手に、しかもランダムに消えてしまうというトラブルになっていたのだが、数日前から被害が拡大。修復を試みたが、数時間前に入れたデータがまたも消えていることを発見し、パソコンを殴ってやりたくなった。 Mac派ではあるが、とうとう堪忍袋の緒が切れ、Google Calendarをメインに使うことにする。一部データは手入力することになり、半日近い時間が無駄になってしまった。Appleめ、なんとかしろ! 怒怒怒怒怒怒。

 月曜日に送られてくるはず某仕事のデータ、本日になっても届かず、代理店の営業に催促するが、埒が明かない。しょうがないので、 別件PR誌のコラムを書いて夜を過ごす。なんだか、中途半端な春だなぁ。


3月6日(金) バリに移住した人の話を聞く

 曇って12℃。そんなにあったかな。

 病院の仕事を片づけ、再来週の取材の質問シートをさくさくと作り、夜6時半には業務終了。非常に素晴らしい。こんな日は酒を飲まずにいられないが、地元には相性のいい飲み屋がないため、先週Tくんに教えてもらった幡ヶ谷の店を目指すことにする。場所はすぐ分かったが、カウンター席は見たところ6席しかなく、すでに4人お客さんいたので、2組に挟まれて飲む勇気がない。今日のところは諦めるか。どこかいいところはないかと初台まで歩いたが、都合のいい店がそう簡単には見つからない。よさげなところはお客さんがいっぱい。金曜日だもの、しょうがないか。

 初台駅近くにある揚げたて天ぷらが人気の食い蕎麦屋、店主の大将がおばちゃんに替わり、洗い場には背の高いアフリカ系の男性が立っていた。どうしたのかな。

 新宿で5皿だけ回転寿司をつまみ、荒木町のバーへ。8時にオープンする店なのだが、10分に到着した段階で先客がお一人いた。初めてお見かけする方なので気安く声もかけられなかったが、店主のY子さんとの会話を聞くうち、かつてはご近所でジャズバーをやっていた方で、何年か前に店を畳んで今はバリに暮らしていることが分かる。ふむふむ。山の方にお住まいがあるので涼しいですよ、と言っていたが、朝から27℃。今は雨期なので、湿度が80〜90%あるんだとか。信州育ちのY子さんは「暮せない」と言っていた。激しく同意。自分も暮せないな。季節が2つしかない土地で暮らす自分が想像できない。いつまで経ってもやって来ない秋と冬が恋しくて、耐えられないだろうなと思う。席が近ければ伺いたいこともあったが、間にお二人客が入ったために叶わず。10時近くにお勘定してもらい、スーパーに寄ってつまみを買って帰宅する。


3月13日(金) 着エロの意味を知る

 快晴、14℃。

 PR誌用のコラムに手を入れたり、取材の準備をしたり。夕方6時過ぎ、某所にて某Webサイトリニューアルの仕事の打ち上げに参加する。いろいろな絡みがあって突然振られた仕事で、ギャランティも厳しかったが、クライアントが2社増えた。楽しい人たちと新しい仕事ができるのは、本当にうれしい。がんばらなくちゃ。定例会議に出席していない部長が参加、場を盛り上げまくる。何の流れだったか、知り合いにどうしてもと頼まれて着エロ購入者のサクラで感想を書いていたことがあったとか(自分で言うか)。着エロという言葉は見たことがあったが、何を意味するものは分からなかった。それが部長の説明で、着衣女性のエロ、きわどいけれど裸ではない動画であることを知る。どこに需要があるのか不明だが、勉強になった……いや、そんなはずはない。話変わって、クライアントの部長はヘビメタが趣味で、好きなバンドの名前を挙げると、担当営業が「それ、知ってます」となり、それからヘビメタ話になったり。サイクリングの話になったり。はたまた、AKBのコンサートの話になったり。こちらは、どこにも入っていけない話題ばかりで、すっかり無口で笑顔の絶やさないおっさんになっていたた。うーむ。

 10時前という中途半端な時間だったのと、少し話がしたくて四谷三丁目で下車、2週続けて荒木町のバーに寄ることにした。が、ママの古い知り合いという映画監督が声が大きく、ママ相手にあーだこーだと話すもので、またも話ができない。なんだかなぁ。12時近くなったのでお勘定してもらう。長い時間飲んでいたが、酔い醒ましに新宿から歩いて帰ることに。すると甲州街道沿いにおでんの屋台が出ていた。腹は空いていなかったが、だれかと話したくてちょろっと寄ることにする。聞けば、いつもは新宿駅の南口で店を出しているのだが、近くで無許可のアマチュアバンドを演奏するものだから、おでん屋さんもついでに警察から追っ払われるのだとか。ふーん。ついこの間近所で見た、おしゃれな移動式立ち飲みバーの話をしたら、興味が引かれたらしく、思いがけず長話に。吹きっさらしだったもので顔の火照りがとれ、ちょうどいい塩梅になった。あー、飲みました。


3月14日(土) イタリアとタイをはしごする

 曇って13℃。

 このところの深酒を反省し、ジョギングするつもりが昼までぐっすり。くっそー。午後少しだけ原稿書き、夕方4時に自由ヶ丘へ。店の古い常連さんが勤めるオーダーメイドの洋服屋で、シルエットが古くなったスーツのリフォームをお願いする。7年前だからそれほど昔でもないが、最近は細いシルエットが全盛で、それに比べると野暮ったくておっさんくさい。で、職人さんのアドバイスを受けつつ、腰回りを5センチ、着丈を2センチ、パンツも数センチ絞ってもらうことにした。おー、すげー。1カ月余りかかるのでこの冬の出番はないが、ちょっと嬉しい。

 自由ヶ丘から副都心線で北参道まで戻り、ツマと待ち合わせて代々木のはずれのイタリアンに入る。バーニャカウダーはコクがもう一つ。山羊とホワイトアスパラのムースは旨かった。おすすめのパスタはまあまあだった。料理はともかく、女性客の声が煩くて、落ち着かない。もう少しゆっくりしたかったが、1時間半で出ることにする。南新宿を散策、意外なところに店がうどん屋やら、ラーメン屋、スナック(カフェというかもしれないけれど)ができていて、うれしい発見がいくつか。

 ツマがもう少し食べたいというので、前から気になっていた米屋が突然始めたタイ料理のレストランに寄ってみる。うんと辛くしてもらった茸の炒め物と、パクチーがいっぱい入ったサラダに満足する。ホール係は笑顔が優しい女性で、チェンマイ出身の方。もしやと思って伺うと、お米屋さんの奥さんだった(見た目は日本人と変わらない)。本業は今もやっているが、店が広いのでもったいないということで、マックス12人のレストランを始めたのだとか。米屋の金看板も出ているため、そのギャップからテレビ取材も何件か受けたことがあるらしい。10時すぎ、コップンカーとおじきされて店を出る。奥さんの笑顔を見に、また来なくちゃいけないな。


3月16日(月) 秩父で複雑な思いになる

 曇って16℃。

 7時に起きてワタワタと池袋。そこから8時半のレッドアロー号で秩父の山の中の某クライアントへ。いつもは男性営業担当と2人だが、次期担当となる26歳の女性営業も同行した。もしやと思って父親の年齢を訊くと、こちらとぴったり同じ年。自分もとうとう、そんなトシになってしまったか。やれやれ。お昼を挟んで4人取材。いつもは蕎麦屋で昼食をご馳走していただくのだが、本日は定休日。代わりに連れていっていただいた豚カツ屋が柔らかくて、旨味が深くて、大満足。いいトシしたおっさんには少しボリュームがありすぎだったが、それを除けば言うことなしだった。

 この会社、技術はあるが、業界全体の伸びしろが少なく、そのため新たなジャンルを開拓している最中。まだまだ業績は少ないが、社長は今までにない仕事をやるのが楽しいとのことで、取材なんだか、世間話をしに来たのか分からないほどだった。来期の業績が楽しみだなぁ。

 いつもは4時半のレッドアロー号に乗って帰るのだが、駅に着いたのが発車3分前。前で切符を買っているおばあさんが財布にお金をしまうのに時間がかかり、イライラさせられる。もうアウトかと思ったが、駅員さんが電車の発車を遅らせてくれ、ぎりぎりセーフだった。ああ、焦った。参宮橋に着いたのが7時。雨がざんざん降りだったが、コートを着てきたのが幸いして大事に至らず。以後、夜中まで原稿書き、いろいろ。


3月19日(木) 昼ウイスキーにほろ酔いになる

 曇って19℃。花粉がつらい。

 午後イチ、代々木から汐留へ。PR誌の料理撮影に立ち合う。が、指定された2時を過ぎてもカメラマンが到着しない。何やってんだよと思って携帯を何度となく見たら、北海道の兄からの電話で伯父さんの葬儀を終えたというLINEが入った。ご苦労様と返そうと思ったら、話の続きがあり、長く入院していた母方の叔母も亡くなって、そちらの葬儀にも出たとのこと。享年102歳という。が、その叔母さんの記憶がほとんどなく(母方は戦前の生まれなので、兄弟姉妹が異常までに多い)、会ったとすれば父の葬儀ぐらいで、それさえ19年前のこと。つきあいは薄いとはいえ、ご冥福を祈るばかり。それにしても、100歳過ぎまで生きていた親戚がいたことに驚いた。あー、びっくり。

 2時半、撮影開始。料理5品までサクサクと終わり、最後に酒のカットを撮る。ソムリエの資格を持つ課長の好意で、デビューしたてのウイスキーのストレートとペリエ割、以前のウイスキーのストレートを試飲させていただく。さすがソムリエだけあって、説明の的確なことに驚く。すげー。それが4時ぐらいだったが、昼間の酒は酔いが早い。正規の半分ほどの量だったが、結構酔っぱらってしまった。うーい。

 午後5時、撤収。カメラマンのクルマで恵比寿まで送ってもらう。酔い醒ましにスーパーで買い物、少し早かったが南新宿でつめ麺を食べて酒を抜く。ラーメン屋は評判がいいことになっているが、年寄りには麺のボリュームもスープも重すぎる。今週はバラバラのテーマで取材が3カ所。少し体に疲れているかな。以後、いつものように夜中まで原稿書き。が、アルコールのせいか、あまりはかどらず。


3月25日(水) 上野でカサゴを買う

 晴れて14℃。

 午前中は諸々の原稿書き。午後にPR誌用の料理撮影があるのだが、店にカサゴを取り寄せてもらうのを伝え忘れ、自分で調達しなくてはならなくなった。が、新宿の小田急百貨店と小田急ハルクの食品売場を探すも見つからず。ここならあるだろうと、御徒町の吉池まで足を伸ばす。店内を2周してやっとカサゴを発見、安堵する。2時に撮影開始、4時半に終了。来週は漁船に乗って取材する予定だが、出漁するかどうかは当日の昼になるまで分からない(資源が枯渇しないように水揚げ量を制限している漁協が多いのですよ)。もどかしい限りだが、こればかりはしょうがない。あとは念力しかないな。

 駅前のパン屋で晩飯用にサンドイッチを買って帰宅。以後、夜中まで原稿書き。


3月28日(土) 税理士に焦らされる

 曇って20℃。春めいてきました。

 朝から暖かく、8時に目が醒めてしまう。することもないので、8時半から原稿書き。そろそろジョギングに出かけようと着替えたら、来週取材に同行するレストランの調理長から電話、あり。気になっていた取材先の件がクリアになった。続いて、今度は確定申告をずっとお願いしている税理士から電話。請求書のリストが入っていない、それがないと作業が進まない、早くデータを送ってくれとのことで、急遽Excelで作るハメになった。そうこうしているうちにツマが起きてきて、ジョギング姿のまま昼食を食べるはめになった。

 夕方、腹がこなれてきたのでやっとジョギング。いつもの山手通りのコースを5キロ、気持ちよく汗が掛けた。花粉が大量に飛び散り、マスクなしに走ることはできないが、日差しも風も暖かく、春はやっぱり気持ちがいい。シャワーを浴びて近所のクリニックで血圧の薬をもらい、その足で取り寄せておいた本をピックアップするため自転車で上原の区立図書館へ。が、カードを提出すると幡ヶ谷の図書館に指定されていますとのこと。何をやっているんだろうな、自分は。

 初台の松屋で早めに夕飯を済まし、原稿書き再開。予定より早めに終わったので、昨日のサッカー日本代表の試合を後半部分だけ見て、ウイスキーをちびちびやる。1時過ぎ、ツマが帰宅。このところ団体さんが多いのはありがたいのだが、アルバイトがいないため、疲れがたまっているとのこと。こればかりはどうしようもなく、せいぜいできるのはグチを聞くぐらいしかできない。だれか、和食に興味がある人、アルバイトしてくれませんかね。